院長BLOG

口蓋裂患者さんの矯正治療17.06.14

口蓋裂患者さんの矯正治療は5、6歳ころより始まることが多いです。
それまでに、口唇や口蓋の閉鎖手術、言語治療などを行っています。
これらは、育成医療を使うことにより、手術費用の大半は賄えます。
これは、手術費用1回が大きな金額になるため1か月以内の育成医療負担額のみで済むためです。
歯科矯正はどうでしょうか?
歯科矯正は、5,6歳から18歳位までかかります。長い期間かかるため1回の費用は手術のように何十万もかかることはなく、育成医療本人負担額内で済むことが多いです。(本人負担額にもよりますし、処置内容にもよります)
このように、口蓋裂の矯正治療は長期間にわたるため信頼のおける矯正医を探す必要があります。もちろん、手術を受けた大学病院等で矯正も行うという選択が最も安心だと思われます。しかし、そのような機関は多くなく、自宅から遠くなることが多いと思います。小学校や中学校に通うことを考えると、そのたびに学校を休むことは難しくなってきます。
一つの判断材料は、母子手帳などに乗っている育成医療指定矯正医です。しかし、育成医療は顎変形症(顎の出ている人の顎を切って下げる手術をする人の矯正)の指定を取るために必要となります。そのため、口蓋裂の矯正治療が得意でない先生もいらっしゃいます。一度診てもらい、口蓋裂をどの程度理解されているかを見てください。
通われている大学に、近くの先生を紹介していただく方法も良いと思います。
口蓋裂患者の会などの評判なども参考になると思います。
大事なお子さんを任せるのですから、慎重に選んでください。


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