院長BLOG

大人の矯正17.12.28

大人の矯正の利点

永久歯がそろっているため、すぐに歯科矯正を始めることができます。骨格的な問題に対しても(手術を併用する歯科矯正など)スムーズに対応できます。

また、成長が終わっているため、治療計画を立てやすいです。成人は本人の意思で歯科矯正を希望しているため歯科矯正に対する協力性が非常に高いです。そのため、治療もスムーズに進みます。治療中の自己管理もよくできます。(ブラッシングなど)


大人の矯正の欠点

骨格的な問題に対して、成長が終わっているため成長を利用することができません。その結果外科手術併用のケースが増える可能性があります。成人の口腔は虫歯や歯周病に罹患していることが多く、その場合それらの治療が優先されます。

例えば、虫歯があり神経を抜くと冠がその歯に入ります。その冠はよいかみ合わせでも悪いかも合わせでも、その対抗する歯に合わせて作るため、悪いかみ合わせの人の冠は矯正が終わったとき対抗する歯とかみ合わなくなります。矯正終了後、再度作る必要があります。

次に、歯周病がある場合、歯周治療が優先され開始するまでに時間がかかる場合があります。また歯を支える骨が大きく下がった場合、治療計画に影響してきます。成人で悪い咬合を持っている方は長く続けているため、顎に負担がかかり、顎関節症になる可能性があります。その場合も、顎関節症の治療が優先されるため、矯正治療が遅れます。


妊婦さんは歯科矯正ができるでしょうか?

妊婦さんの歯科矯正は可能です。当院において、妊娠中に歯科矯正を希望して来院した患者さんはいませんが、歯科矯正中に妊娠され、お子さんが生まれた患者さんは何人かいます。妊娠中の歯科矯正において最も問題になることは、つわりです。つわりの強い人は吐き気をもよおし胃酸が口腔内を通り、歯が酸にさらされまた食塊も歯に詰まります。これらを早急に除去しなければ虫歯の原因になります。レントゲン撮影はお子さんが生まれるまで行いません。歯科矯正治療は、妊娠していても、いなくても普通に行います。ただ臨月の時だけは歯科矯正をお休みしていただいております。


神経を抜いた歯は?

神経を抜いた歯も問題なく動きます。歯が動くためには根っこの周りの歯根膜というものが重要です。この歯根膜がないと歯は動きません。歯の中の神経は歯科矯正には影響済ません。


何歳まで矯正はできるか?

歯科矯正という歯を動かすことは何歳でもできます。歯科矯正を行うためには、歯がないと動かせません。骨がないと動かせません。つまり、歯の本数が減ったり、歯周病で骨が下がると、歯を動かせる範囲が減ってきます。その結果、部分的な矯正になることがあります。
歯科医師会では、8020運動を行っています。80歳で20本以上歯を残そうという運動です。このように、80になっても歯と骨が残っていれば歯は動かせます。歯を残せるように若い時から、口腔に関心を持ってください。

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