院長BLOG

社会環境と歯科矯正18.11.26

歯科矯正と社会環境
歯科矯正を行う場合、周りとの関係が社会環境となります。
そこで、年齢を追って、どのように変化するかを考えてみましょう。そこから、矯正時期を考える一つの指針となります。
幼児期(4~6歳)
この年齢は、歯科矯正に対する関心はほとんどなく、装置に対する意欲もほとんどなく、ご両親の気持ちがとても大事な時期です。そのため、家の外で使う取り外しのできる装置を使用することは、なくしたり壊したりと非常に危険です。室外で使用する必要のあるものは使用困難です。また、固定式(取り外しのできないもの)は簡単に外すことはできませんが、気にするお子さんは、四六時中装置に触っていることにより、歯から装置が外れてしまう場合があります。
このような状況から、できるだけ取り外しができ室内のみで使用することで効果の出る装置或いはそのような装置で効果の出る不正咬合に使用することをお勧めします。
小学校低学年
早期治療を始める時期の年齢です。この年齢になってくると、なぜ歯科矯正が必要か、なぜこの装置を使うのかをお話すると、理解をしてくれるお子さんが多くなってきます。しかし、取り外しのできる装置を学校で使用すると、周りのお子さんがその装置に興味を持ち、みんなで触ったりしているうちに、どこかに行ってしまったり、間違って踏んでしまって壊れてしまうことがあります。固定式(取り外しのできないもの)に対しては理解していただければ四六時中装置に触ることもなくなってくると思われます。
小学校高学年
歯の生え変わりの時期です。歯科矯正や装置に対する理解はよく理解できる年齢です。しかし、今度は本人の意思として、歯科矯正をしたくない、あるいはいやいややるなどの意思表示が出てきます。その上、目立つ装置は嫌だなどの希望も出てきます。
またこの時期は中学受験という一大イベントがあります。この件については、ご両親の心配が大きくなってきます。しかし、歯科矯正の歯に付けるブラケットを装着して歯を動かす時期は、2年から3年かかります。どこかで中高大の受験にかかる可能性が高いです。そのため、歯科矯正ができる時期に始めることがよい判断だと思います。。
中学校生
中学生になると、クラブが始まります。学校によっては全国レベルのクラブの場合、歯科矯正をするか、クラブをするか2者択一を迫られることがあります。普通の学校のクラブの場合でも、運動系のクラブは休みが少ないことがあります。その際にはクラブの先生と相談の上、月に1度休みをもらって治療をすることになります。
3年になると、高校受験を考えなくてはなりません。小学校高学年にも書きましたが、受験と歯科矯正は分けて考えるべきです。
高等学校生
高校生になると、クラブは中学以上に激しくなると考えられます。大学受験も始まります。
それでも歯科矯正はできます。本人次第です。
専門学校生
専門学校は、その専門を中心に勉強を短期間で行うため、平日はなかなか歯科矯正に来ることが難しいです。土曜日が中心になるかもしれません。
大学生
文系と理系で異なりますが、専門学校よりは自由が利きます。しかし、4年で卒業し就職することを考えると、歯科矯正を考えるのであれば、大学入学後早期に歯科矯正の門をたたいてください。矯正で2~3年経つと、大学3年になり就活が始まります。
社会人
仕事上で、人と会うことが多くなります。受付など会社の顔となる仕事に就く場合、会社から歯の表面に着く歯科矯正を拒否される可能性があります。会社の中の事務や工場で働く場合はあまり問題にはならないと思います。もし問題になる場合は、矯正医に相談してください。良い方法を共に考えましょう。

このように、経時的に社会環境を考えてみると、若いうちが最も歯科矯正がやりやすいことがわかると思います。
皆様のお問い合わせを待っています。

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