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院長ブログ
噛む場所がわからない
噛む場所がわからない
これは、どのような状態でしょうか?
下顎をゆっくりと上顎に合わせるように上げていったときに、左右どちらかの歯が先に当たり、左右ほぼ同時に当たらない状態です。このために、食事の時は、右だけ噛めたりあるいは左だけ噛めたりと、左右均等に噛むことができない状態です。非常に食事時に使う筋肉に緊張を強いる状況です。
この原因は
1精神的な問題によって生じる場合があります。
2顎関節部の異常により顎の動きが悪くなり、かみ合わせが不安定になる場合。
3歯並びが悪く、上下の歯がうまくかみ合わない場合。
4残っている歯が少なくよく噛めない。
が考えられます。
1については、精神科や心療内科、(最近はメンタルクリニックという名前を使う診療所もあります)に相談してください。精神的な問題を直さないで歯科に来ていただいても改善はされません。お互いに無駄な努力をすることになります。
2については、口腔外科を標ぼうしている歯科に相談してください。顎関節に問題がある場合、時間とともによりかみ合わせが悪くなる可能性があります。もちろん顎関節の問題が解決されても不安定なかみ合わせが改善されるとは限りません。その際は、3に移ります。
3は、かぶせ物で治す場合は、一般歯科に、歯並びから改善する場合は矯正歯科に相談してください。
4は、入れ歯やかぶせ物を入れないとまったく噛めません。一般歯科に相談してください。
矯正治療で、どのように直していくのでしょう?
矯正治療により治療する対象は、歯に起因した噛めない状態です。このような状態が長く続くことにより、正しい顎の位置がわからなくなってしまいます。そこで、正しい顎の位置を求めることが第一に行わなくてはならないことです。この診断に約半年から1年かかります。そのうえで、本来矯正で行う(レントゲン、写真、模型など)資料採取し分析を行います。正しい顎の位置で歯が噛めるように、治療計画を立て、治療を行います。
このどこで噛んでよいかわからない状態が長く続くと、顎自体に問題が生じてくることがあります。そのような状態になると、まず口腔外科での治療が必要になります。その後、一般歯科や矯正歯科になります。
ご相談は、早めが良いです。