院長BLOG

顎変形症のリスク19.04.15

顎変形症のリスク
歯科矯正におけるリスク
一般的な歯科矯正治療のリスクと同じです。
歯が動く時に起きる、歯と歯が当たると痛いこと。矯正装置が付くことにより歯の清掃が複雑になり虫歯になるリスク。その装置が、粘膜に当たることによる口内炎。その装置が物の流れを遮ることによる、歯肉炎。歯肉の退縮。歯を動かすことによる歯根吸収。などが生じることがあります。また、手術を併用する歯科矯正治療と、手術を併用しない矯正治療の治療方針は、まったく逆のことを行うため、途中で方針転換ができません。ボーダーにある状況の場合、よく考えて決断することが必要です。
麻酔中のリスク
麻酔中は全身の筋肉の機能がなくなります。その結果自力で呼吸ができなくなります。それを機械でコントロールし、酸素を全身に送っています。そのため、常に麻酔科医が手術中観察をしています。必要に応じて薬物の投与を行います。薬物のアレルギーや全身疾患などがある場合、使用薬剤の変更や、全身疾患のコントロールが必要になってきます。これらについては、手術前に確認をしています。問診において、すべてを正直に話してください。自分の命がかかっています。
外科手術中のリスク
外科手術の際のリスクは、どの手術でも同じですが、神経と血管を切らないということです。
神経を切ってしまいますと、切ったところの神経支配部の末端部分に麻痺が出ます。その麻痺の回復は困難となります。ただし、手術中に多少神経が切れていなくても伸ばされたりします。それだけでも、麻痺が生じることがあります。しかしこの麻痺は時間とともに回復をしてきます。回復までの時間は人によりいろいろです。
血管はどうでしょう。血管には動脈と静脈があり、それぞれ太い血管と毛細血管と呼ばれる細い血管があります。ここで問題になるのは、太い血管です。太い動脈も静脈もお互い近いところを走っています。太い血管を切った場合、動脈もから勢いよく出血が起きます。早期に止血をすることが必要です。必要であれば、輸血も必要となります。一般的に、血管や神経の走っているところは決まった場所にあります。手術中はそこを避けて手術を行っています。
 外科手術後のリスク
 手術後、人によって麻酔が覚めるときに気分が悪くなることがあります。術後、粘膜を切っているためその修復のため出血や炎症が生じ、粘膜が腫れてきます。その腫れがひどくなると呼吸が難しくなります。そうならないために出血を排出するように管を2本下顎の下から出しています。術後1日2日は顔の腫れも強くなります。その後は徐々に良い方向に向かってゆきます。

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