院長BLOG

舌の機能22.06.07

歯科矯正において、舌の機能は歯列に大きな影響を及ぼすものの一つです。
そこで、今回舌は何をする器官かを考えてみましょう。

この舌は、下顎の中から出てくる筋肉の塊です。そのため舌は自由自在に動きます。その動きが咀嚼、嚥下、発音などの機能に深く関与しています。また、舌には味蕾という味を感じる期間もあります。

咀嚼について

咀嚼とは、口の中に入った食物を噛んで細かくすることです。もちろん物を嚙むということは歯と歯の間に食物を置いて歯と歯により切ったりすりつぶしたりすることです。歯の機能を考えた場合、前歯は切ることを、臼歯はすりつぶすことを行います。
では舌は何をするのでしょうか。
その切ったりすりつぶしたりした食塊を移動させます。そこでまた、切ったりすりつぶしたりします。この繰り返しと潤滑剤としての唾液により食物は、より細かく消化しやすい状態になります。

嚥下について

細かくされた食塊は舌により舌の中央に集められます。
咽頭に送られ、食道へと進んでゆきます。
口から食堂まで食べ物を動かし、送る仕事を毎日行っています。

発音について

発音についても舌は大きな役割を果たしています。舌を上にあげる必要のない発音より、舌を上顎につける発音に大きな影響があります。さ行、タ行です。舌のスジが短い場合、スジに引っ張られ舌は上に上がりません。その結果、聞きやすい発音とならないのです。


舌は何もしないときどこにいるのでしょう

舌は筋肉の塊と言いました。そのため、口の中全体に触れている状態が理想的です。下顎の中から出ている筋肉が上に上がることは、重力に逆らいつかれるのではないかと心配になります。しかし、人間が立って歩いているように、少しの力でいいのです。また、生まれた時からその力が備わっているのです。しかし、生後の環境により舌を上にあげることが難しくなることがあります。それが、いろいろな悪い癖となり、歯へも影響を与え不正咬合につながっていきます。

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