院長ブログ

18.09.03

歯科矯正と痛み

歯科矯正と痛み

歯根膜 歯の根っこは骨の中にあり、根っこと骨は歯根膜という繊維でつながっています。骨と根っこを多くのゴム紐でつなぎ、歯は骨から浮いている状態です。噛むということは歯と歯が当たり上下の歯が沈む状態です。これにより、歯に対する衝撃を和らげてくれます。歯と歯の接触が終わると、歯は元の状態に戻ります。この歯と歯が接触している時間は、1日のうち10分から15分程度と言われています。非常に歯の接触時間は短いです。

歯科矯正の原理 歯科矯正は、この歯根膜というゴムひもの伸び縮みを利用して歯を動かしています。噛むことにより歯は上下すると書きました。それでは、一方向に歯を押し続けるとどうなるでしょう。歯の根っこを中心に、一方は歯根膜が圧迫され縮んでしまいます。他方は歯根膜が引っ張られ伸びてしまいます。このことが継続されるとどうなるでしょうか。圧迫された歯根膜から、骨を溶かす細胞が出てきます。引っ張られている歯根膜からは骨を作る細胞が出てきます。これにより、歯が移動し歯根膜は均等になります。

矯正治療中の痛み 骨を溶かす細胞や骨を作る細胞が作られるとき、そのきっかけを作る酵素に痛みの原因があります。

痛みの出る場面 一般的な歯の表に装置を付けワイヤーを用いて行う歯科矯正の場合、バンドを他の歯と接している歯に入れた際バンドの厚み分歯が移動することによる痛み。初めて、ワイヤーを口腔内に入れ、歯が動き出したとき。いずれも、初めて歯が動くため最も痛みが強くなります。その後は、ワイヤーを取り換えるごとに痛みは発生いたします。同じワイヤーを使用し、縛り直しや引っ張るなどはそれほど痛くないようです。痛みは、歯と歯が当たることで起きます。非常に痛いときは物を噛むことができないということです。それは、歯科矯正を行った日の夜または次の日より痛みは始まります。痛みの始まった時が一番強く、徐々に和らいでゆきます。続く期間は、年齢により異なります。若いほど痛みは弱く期間も短いです。6~10歳位で約1日、10代前半で約2日です。成人以降は約3~5日痛みがなくなりません。ただし、これには個人差があり、まれに痛くない人がいます。逆に痛みが強く出る人もいます。

痛み止め 患者さんから、痛み止めを飲んでもよいですか?との質問を受けることがあります。もし痛み止めを飲むのであれば、食事の30分前に飲んでください。歯科矯正の痛みは歯と歯が当たるときに生ずるので物を噛む食事時に痛み止めを効かせてください。

口内炎 歯に付ける矯正装置は、歯よりも外に出るものです。そのため、口唇や頬粘膜に当たります。そのことが口内炎の原因になります。口内炎になると、約1週間口内炎の治癒にかかります。しかし、一度治癒すると口内炎にはあまりなりません。ただし、口内炎になりやすい人は何度も繰り返すことになります。

歯科矯正は覚悟を決めて受けましょう。

ページTOPへ