院長BLOG

歯科矯正と転勤19.01.17

歯科矯正と転勤

歯科矯正について
歯科矯正に目的は、永久歯によるより良い歯並びと、それに伴うより良い咀嚼機能を作ることです。
歯科矯正は子供の時から始めると、非常に長い時間がかかります。永久歯が生えそろう時期が12歳くらいです。それまでの時期と、12歳からの矯正治療および保定期間ということです。
このように、永久歯になってから始めても保定までいれると、約5~6年かかります。
転勤が多い場合、早く始めるか、永久歯になってから始めるか非常になやむところです。

そこで、以下の2つの方法で考えてみましょう。
1.早期に始める
利点 矯正治療の必要な時期から開始することにより、より良く歯並びを直すことができます。
欠点 歯科矯正中に、転勤が必ず入ってきます。転医を行わなくてはなりません。
転医の場合、先生によって考え方が変わるため、治療方針が大きく変わる場合があります。また金銭的にも当初の予定より高くなります。
2.永久歯になってから始める
利点 最初からマルチブラケットで行うため、矯正治療は約2年から3年で終了します。しかし、その後保定という動かした歯を抑える必要があります。歯科医院での管理は、3年ほど診てゆきます。この保定期間中の通院間隔は3~4か月に1回程度です。
欠点 成長を利用できないため、治療が難しくなったり、抜歯が不可欠になる場合があります。また、治療と保定期間を入れると、5~6年にもなるため1回程度の転勤が入る場合があります。

転医の際の流れ
1.転移が決まった段階で、早めに、担当医行く場所と日時を知らせてください。
担当医は、初診時の資料および現在までの途中経過の報告書を作成します。また矯正料金についても書類を作成します。
転勤場所での転医先を探して、患者さんにお知らせします。患者さんとご相談の上決定いたします。
実際転勤先に行かれて、ご紹介された医院が住んでいる場所から遠くて通えない、勤務先でもっと評判の良い医院があった等により、転医先を変えることは構いません。それは、患者さんの判断でよいと思います。
ただ、ご紹介された先生が、治療中の先生とよく知っている先生の場合、治療方法や考え方が似通っている場合が多く、転医後の治療がスムーズにいくことが多いです。
2.それらの資料を受け取ります。先生によっては、転医先が決まった段階で、それらの資料を転医先に送る先生もいます。
3.転勤後、落ち着きましたらできるだけ早く、転医先に連絡をしてください。
4.予約の日時に転医先で診ていただきます。その際、資料を持っていってください。そこでこれからのことを話してくれると思います。また、治療を開始する前に、現在の資料を取ります。初診時の資料と現在に資料によって今後の治療方針を決めるためです。検査の予約を取って帰ることになります。
5.検査を行います。
6.その結果の話、およびこれからの治療方針が話されます。金額についても話されると思います。
7.治療開始となります。

では、いつやればよいのでしょうか?
早期の治療を始めないと、将来顎の成長が悪くなり、外科矯正になるような場合は、早期治療を勧めます。
一方、顎にあまり問題がなく、永久歯萌出後開始しても十分治療が可能なものは、永久歯になってからでよいと思います。
いづれにしても、その判断を自分でするわけにはいかないので、歯科矯正専門の先生に相談をして、正しい情報を得たうえで、最終判断はご本人や家族がすればよいです。

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